⚠️ 先に免責:本記事は筆者個人の試算・予想であり、投資助言ではありません。筆者は金融アドバイザーではなく、ここに書く価格は確定情報ではなく推定値です。公開価格は2026年6月11日ごろのプライシングで正式決定され、目論見書(S-1)の価格欄は現時点で空欄です。初値は本質的に予測不能であり、外れる可能性が大いにあります。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。
ずばり結論
| 項目 | 予想 |
|---|---|
| 公開価格(1株) | 約 $185〜$210(中心 $195前後) |
| 初値(中心シナリオ) | 約 $250前後($235〜$265) |
| 円換算の目安(¥150/$) | 公開価格 約 ¥29,000/初値 約 ¥37,500 |
中心シナリオの初値は時価総額にして約2.4兆ドル。これは、上場前から取引されている暗号資産デリバティブ市場が織り込む評価額ともほぼ一致しており、「初値は公開価格をそこそこ上回って始まる」という見方は市場心理とも整合的です。
なぜこの価格になるのか(計算の根拠)
S-1では公開価格の欄が空欄なので、評価額 ÷ 発行株数で逆算します。
ステップ1:発行株数を推定する 2025年12月の社内ティアオファー(既存株主向けの売買)は1株あたり約$420、評価額にして約8,000億ドルでした。ここから発行株数は約19億株と逆算できます。今回のIPOに際して5対1の株式分割が報じられているため、分割後はおよそ95億株になります。
ステップ2:評価額を株数で割る 報道される上場時評価額は1.75兆〜2.0兆ドル。これを分割後95億株で割ると:
- 1.75兆ドル ÷ 95億株 = 約 $184
- 2.00兆ドル ÷ 95億株 = 約 $211
→ 公開価格は $185〜$210のレンジ、中心 $195前後が妥当な落としどころと見ます。分割によって1株1,000ドル近い水準から200ドル前後へ下がり、個人が買いやすくなるわけです。
ステップ3:割高・割安をどう見るか この評価額は2025年売上(約187億ドル)の約109〜116倍。2026年の予想売上ベースでも58〜65倍と、利益が出ていない段階の企業としては極めて強気な値付けです。つまり公開価格の時点で、すでに将来期待を相当織り込んでいる。この点が初値シナリオを左右します。
初値はどう動くか——3つのシナリオ
公開価格を中心 $195 と置いたとき、初値(上場初日に最初に付く株価〜初日終値のイメージ)を3シナリオで予想します。
| シナリオ | 上昇率の想定 | 初値の目安 | 含意する時価総額 | ひとことで |
|---|---|---|---|---|
| 弱気 | 横ばい〜−10% | $175〜$195 | 約1.7兆ドル | 「公開価格割れ」。値付けが強気すぎ+巨大な供給を消化しきれない。2012年のフェイスブック型 |
| 中心 | +20〜35% | $235〜$265 | 約2.2〜2.5兆ドル | マスク銘柄の個人人気と「宇宙+AI」テーマが買いを集めるが、サイズの重さで爆騰はしない |
| 強気 | +50〜80% | $290〜$350 | 約2.8〜3.3兆ドル | 個人マネーの熱狂が供給を飲み込む。短期過熱からの反落リスクも最大 |
中心シナリオを本線と見る理由は、相反する2つの力の綱引きです。
- 上を押す力:圧倒的なブランドと個人人気。今回は公募株の約30%が個人向けに割り当てられる見込みで、通常の大型上場の3倍。Starlinkは黒字化し、衛星通信は直近四半期で約12億ドルの利益を計上——「夢だけでなく実績もある」ストーリーが効きます。
- 下に効く力:調達額約750億ドルという史上最大級の供給。これだけの株数を市場が吸収する必要があり、小型IPOのような数倍高は構造的に起きにくい。加えて公開価格がすでに割高圏で、上値の余白が薄い。
過去の大型上場を振り返っても、初日は数倍に跳ねるより**+10〜40%程度に収まる**例が多く(一方フェイスブックのように公開価格を割る例もある)、SpaceXもこのレンジ内に着地する可能性が高いと見ます。
予想する上での注意点(ここが外れると数字も動く)
- 発行株数は推定値:S-1の価格欄が空欄のため、直近ティアオファーと分割比率から逆算しています。実際の株数・分割比率が違えば、1株価格はそのままスライドします。
- 公開価格はレンジ提示→ブック→確定:6月4日ごろのロードショーで需要を見て、6月11日ごろに最終決定。需要が強ければレンジ上限〜上振れ、弱ければ下振れします。
- 初値は誰にも当てられない:上のシナリオは確率の高い「幅」であって、特定の1点を保証するものではありません。
- 議決権はほぼ無い前提:マスク氏が議決権の約85%を保持する種類株構造。一般株主のガバナンスへの発言力は限定的で、これは長期保有の判断材料になります。
まとめ
- 公開価格:$185〜$210(中心 $195前後)
- 初値:中心シナリオで $250前後($235〜$265)/弱気は公開価格割れ、強気は$300超
- 公開価格時点ですでに割高圏。「初値で売り抜けるか」「長期で持つか」で戦略はまるで変わります。
熱狂の規模が史上最大級なだけに、価格もブレ幅が大きくなります。この予想はあくまで現時点の前提に基づく一つの仮説。6月11日の公開価格確定でレンジが見えたら、本記事の数字を当てはめて答え合わせをしてみてください。
※本記事は2026年5月時点の公開情報・報道に基づく筆者個人の試算であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。価格はすべて推定であり、的中を保証しません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。